フィギュア修復

フィギュアの小さな塗装ハゲを自力で修復する方法

フィギュアの小さな塗装ハゲを自力で修復する方法

フィギュアはケースに入れずそもまま飾っていたり、不安定な場所に置いているとふとした拍子に倒れたり物が当たって傷や塗装ハゲができてしまうことがあります。そういった塗装ハゲは自力で直そうにもハードルが高く感じてしまいがちですが、実は塗装などをやったことのない人でも意外と簡単に修復できるのです。

ここではカホタンブログの解説をもとに、実際にスケールフィギュアの塗装ハゲ修復を行ってみた過程を紹介します。

スケールフィギュアの塗装ハゲを修復しよう

スケールフィギュアの塗装ハゲを修復する方法にはいくつかパターンが考えられます。

・エアブラシで塗装し修復する
・筆塗りでスポット修復する
・ガンダムマーカーで修復する
・キズ補修クレヨンで修復する
etc…

意外とたくさん選択肢はありますね。キズ補修ペンはブラウン~焦げ茶あたりの細かい塗装ハゲを修復するのに役立ちます。指でなぞるだけで色をなじませられるため調整も簡単で、材料などもいらないため最もお手軽な方法と言えます。

ただ、茶~黒系以外の塗装ハゲの場合には対応ができないので次にできそうなものはガンダムマーカー、筆塗りでスポット修復ということになります。

どちらでもよいですが、簡単にやり直しができてかつ細かい調色が出来る方法だと筆塗りでスポット修復がベストと感じたため今回はこの方法で試してみたいと思います。すでに紹介したとおり、修復方法についてはカホタンブログに記載されていますのでそちらを読み込めば理解できるはず。

なお、カホタンブログでは言及されていませんが、PVCフィギュアには本体を柔らかくするために可塑剤が使用されています。ネットで調べてみると、揮発した可塑剤がエナメル塗料を溶かしてずっと乾かない(テカり続ける)という症状も起こりうるのだそうです。

従って、エナメル塗料での塗装ハゲ修復は手軽ではあるのもののある程度のリスクが有ることは理解しておきましょう。修復後何もおこらないという場合もあるようなので、こればかりはフィギュアによるとしか言えないのかもしれません。

※なお、作業中は火気のない場所で十分に換気をするように気をつけて下さい。

必要なもの

筆塗りで塗装ハゲを修復するにあたり必要な道具は以下の通り。

・エナメル塗料(基本のカラーと必要に応じてプラスα)

・エナメル溶剤(絵の具で言うところの水の役割)

・筆(極細タイプが良い)

・皿(10枚セット程度が使いやすい)

・つや消しトップコート(塗装後のテカリ防止・質感統一に)

・マスキングテープ(またはナイロン袋でも代用可)

エナメル塗料は白黒青赤黄緑紫オレンジあたりを用意しておくとほとんどのカラーを表現できますが、茶色は調色が難しいので個別に用意したほうが良いかもしれません。

スケールフィギュアの修復する箇所

今回修復するスケールフィギュアは頭部に2箇所塗装ハゲがあります。

クリアでない素材なら厚く塗ってもかまわないのですが、今回修復する箇所はクリア素材なので厚塗すると正面以外の角度から見ると明らかな違和感が出ます。なので、意識的に薄く塗るように心がけましょう。

エナメル塗料と溶剤を小皿に用意して調色しよう

ピンクを作るために小皿に赤と白を取り出します。

これを適度に混ぜ合わせてピンクに作るのですが、赤の比率はかなり少なめとなります。

直接塗料を塗って色を合わせよう

実際の色と比較するとともに、直接塗って合うかどうかを確かめます。

恐らく一度ではピッタリの色にならないので、何度かエナメル溶剤で落とす→塗る→を繰り返すことになります。

トップコートは最後に吹くので何度でも気が済むまでやり直しができるというのはありがたいですね。そして30分ほど色合わせを行い、ようやくバッチリ決まる色ができました。

この色を塗装ハゲ部分に塗っていくと…

かなりキレイに色合わせが出来たようです。修復した部分の色のみに着目すれば、塗装ハゲがあったのかどうかもわかりません。ただ角度を変えてみるとテカリが出ているのがわかるので、質感を統一するためにトップコートを吹いてきます。

トップコートを吹くと塗り直しが出来ないので、最後まで妥協せず色合わせを行いましょう。

トップコートを吹いてつやを消す

塗装ハゲ部分に色を塗れたらつや消しトップコートを吹きます。細かく分解できるものであれば分解するのがベストですが、スケールフィギュアの場合は分解できないものが多いです。従ってマスキングテープよりも修復した箇所と付近のみにつや消しトップコートを吹きたいところ。

ですので今回はマスキングテープは使わずに部分的につや消しトップコートを吹けるよう、ビニール袋を活用してみました。

このようにつや消しトップコートを吹きたくない場所をビニール袋で覆ってしまえば、ツヤのある場所にトップコートがかからず、つや消ししたい場所にだけトップコートを吹くことができます。

トップコートの缶をよく振ってから30cmほど離れた距離でサッと一吹きするだけで十分です。吹きすぎると白くなってしまう原因になるので注意して下さい。

トップコートでつや消ししたら完成!

つや消しサッと一吹きした後の状態がこちらです。

もうぱっと見た感じではどこが塗装剥げしていたのかすらわからないと思います。

初めての塗装ハゲ修復だったのですが非常に上手く行ったので満足でした。コスト的には3000円もかかっていないので、細かい作業が苦でない方はチャレンジしてみると良いかもしれません。


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